那智の火祭は那智の扇祭とも言いまして、熊野那智大社にまつられる神々が扇がついたみこしに乗り、那智の滝にかえるとされる神事です。
熊野那智大社の例大祭なので今年も7月14日、毎年7月14日に斎行されまして、扇の形は滝の形だそうです。
火祭いうのは火で清めるという意味で、塩まいたりするのと同じようにお清めの火、です。12体あるのは熊野十二所権現を意味しています。
土砂降り雨でしたけど、御本社大前の儀からしっかり参加できよかったです。
御本社大前の儀とは、熊野の神々12神に神餞を備えて記念する恒例儀式です。
浦安の舞もありました、田辺祭の暁の祭典でも浦安の舞、昭和天皇の和歌「天地に神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」を基に、宮内省楽長の多忠朝が作曲振付したものです。
流れ
◆ 二時 御火行事
一・二・三の使が帰着し、使受けと会い答礼の所作を行う。子の使は扇神輿の方にする。
使いの役・使い受け役は松明の火付場に向い大松明に点火する。
十二体の大松明は、順次御瀧本石段を上り、扇神輿を出会い之を清めながら、順次円を描きつつ石段を下りて引揚げる。
◆ 二時十七分 扇褒神事
御瀧本広場に下り立った扇神輿十二体は、カラス帽を冠った神職が、
結びの松明にかざ した「打松」を古伝の秘事をもって所作を行って、神輿の第八神鏡を打つ。この神事を
終えた扇神輿は御瀧本斎場に入り飾り立てる。
◆ 二時二十分 御瀧本大前の儀
飛瀧神社の大前に神饌を供え、祈念する恒例儀式。
◆ 二時五十分 御田刈式
御本社の田植式につづいた儀式で、鎌をもって田刈歌を歌いながら田をめぐる。
◆ 二時五十五分 那瀑舞
松明を奉持した白装束の地元民が、日の丸の扇子を持って御瀧御幸の歌を唱えて舞う。
けふのでましの あなあら貴と、 瀧の流れもさらさらと
塵も残さず 神風ぞ吹く 神風ぞ吹く。
◆ 三時 扇神輿還御
御瀧本の諸神事を終えた扇神輿は御本社に向う。
◆ 三時三十分 扇神輿還御祭
御瀧本より杉木立の中の旧参道を通り御本社に帰着、御本殿前に飾り立てられた十二体 の扇神輿は、昇神の神事を受け還御の祭事を以って一連の祭典が終了する。