世の中の うきもつらきも慰めて 花のさかりはうれしかりけり【花山法皇】

花山法皇は41歳で崩御され、第一那智山青岸渡寺から始まる四国三十三カ所を作られたなどのいろんな話があるのですが、この歌も花山法皇が詠んだ歌です。

世の中の うきもつらきも慰めて 花のさかりはうれしかりけり

世の中の憂きこと辛いことも慰めてくれる、花の盛りは嬉しいものだ

そして生きながらに仏であるような高貴な方というよりも、かなり可笑しく不思議な方だったようで
・一日中蹴鞠して鞠を屋根裏にのせようと遊んでいたとか
・みんなが集まる場所で馬に乗って暴れていたとか
・とにかくとにかく女遊びがひどかったとか
・奥さんが亡くなりショックで出家して帰ってこなかったとか
まあいろいろあって那智に来る流れなのですが、そんなわけで浮きも辛きも知っていた花山法皇なので、このような歌が詠めたのだと思うわけです。10代で身ごもった奥様を失くした法皇なので成しえることであって、現在社会に置き換えると浮きも辛きも知らぬボンは四国三十三カ所まいらないし、歌も詠めないのが当たり前に感じます。

労働基準法なるものありけり

ところで、現在社会で仕事の話題になると労働基準法というものがあります。労働基準等に関する日本の法律で1947年にできた法律ですが、経営側からすればこの労働基準法を守る義務があるのですが、業種業態をしっかり見極めると「(会社は)労働基準法を守るけど、(自分が)労働基準法無視しないと稼げない」が正しい認識、と理解できました。

要するに労働基準法、1日8時間土日休みで有給行使、して立派な専門家にはなれない、という理解です。なれないというよりも、なるはずがないということです。
これを最初に採用面談で伝えないとミスマッチになるので、積極的に言うようになりました。何かというと仕事柄で言えば学んだことや勉強、経験などが直接的な価値になるので、その意味でこの業界で仕事する人は知的労働者です。いわば、将棋界での棋士と同じ、飲食なら料理人と同じ、設計業界なら建築士と同じ、大卒とか専門学校卒などレベルでは現場職人や10年選手などと一緒にすると、まず業務に適合できないのであって、新人が労基守った仕事しても顧客に迷惑かけるだけなんです。

特にお客様感で採用されたりする子もいれば、成長に向けての教育体制や会社環境の改善が必要などと他責になる子もいるので、「とりあえず土日使って会社にあるビジネス書のうち、ドラッカーとか稲盛さんとかナニワ金融道とかビジネス寄りの書籍渡すから感想文を、宿題で書いてきて1つ1000文字で」みたいな宿題を出すと、まず言い訳作ってやってきませんし、ひどいとアマゾンレビューをそのまま映して出してきます。感想文の文章末尾に(全ビジネスマン必読の書である)と書いて持ってきたらそりゃあかん、という話ですし、もちろん研修期間で終了しました。

自分の話になるのですが、司法試験時代は1日10時間勉強、試験前には16時間勉強、それもだらだらと講義聞くだけなどの薄い授業でなく3時間半の短答模試や、2時間の論文試験模試、などを織り交ぜたり、憲法民法商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、商法などの勉強も行っていたので、今から考えても超絶ハードワークでしたが、当たり前ですがこれくらいの勉強量と試験突破しないと専門職になれないので必死にやっていました。結果として行政書士や宅建など取得してますがこんなのは司法試験と比較すると100分の1労力にもなりません、また、専門職になってもまだまだ自己研鑽と勉強が続くのが通常と思っていますし、当然という感覚でいます。

その感覚を業務や仕事に持ち込んでいるので、勤め人のときには業務時間以外の時間を勉強や実践や学びに大量に使いましたし、読んだ書籍などはブログに書いたり今でも会社に置いてたりなどで数千冊から漫画も入れてしまうと1万は超えている、と思います。カバチタレとかナニワ金融道とかの専門書漫画に、島耕作のようなゆるいビジネスサクセスとかも含めですが、こういうのも血肉化してるわけです。となると、結局努力の上に成果があるのが当たり前で週5で仕事してるだけだと、まず成果に繋がりません、が当たり前の認識になりました。


業務外でどれだけ自己研鑽できるかで自分の未来がどれだけ切り拓けるか、で成果が大きく変わる仕事です。うちの優秀な社員と話したりすると、ちょっと気になることを土日で調べて答えを導きだしていたり、何もしていないようで日々の業務に活きるような、ビジネスマンならビジネス書を読むでも経営の会に参加するでも、売れてる本読むでも何でもいいのですが、していたりします。また自分の作ったものでも、どうしても気になるからとあれこれ後で反省していたりもするものだったりもしますし、普段の意識が多少ましなので優秀になるべくしてなっている、感があります。

仕事は会社の中だけ、公務員のような発想社員と普段の意識が根本から異なるわけです。
「小中高専門学校で強制的に学びなさいと教えられた勉強でさえぱっとしないのに、急に会社業務して定時帰社で秀でた社員になると思う?」優しい疑問形で聞きますが反語なのでなるはずないんです。美辞麗句なしで「努力しないで優秀になるのは絶対無理、うち来たらできる人になるわけでもないし、最初は下駄履かせて楽な仕事や簡単なものだけ任せて結果作ってあげるけど、次第に通常ペースになるから自分ができるとか勘違い社員にならずに、足元と客観的立場を認識したうえで淡い期待を抱かないで着実に歩を進めてほしい」と常々言うようになりました。

誰しも幼稚園児には優しいですが、小学校入学し徐々に成長して、中学生にでもなると能力や意欲の差異で結果が明確になります。

社内勉強会なるものありけり

そうは言ってもなので、社内勉強会などの機会を作り成長を促したりするんですが。

社内勉強会で先輩から作ったものを寸評して指示するなど機会を作ると、根本からできない社員は業務時間内に通常業務を遅らせてでも社内勉強会用のものを業務時間内で作ったりするのが中小企業なので、なかなか中小企業に来る社員は想定を超えるので侮れないわけです。「頭おかしいのか?わざとなのか?宿題とは何か知らないのか?」
そりゃ信用も生まれないし貧乏から脱出できないはずで、元から能力低い社員が1日8時間週5しか仕事せず、今の景気のいい時代に豊かになるはずないなと、残念に思います。結局試用期間で見込みがないので終了しましたが、ど素人が頑張らないと顧客も怒りますし社内も怒ります、ちょっとできる社員からすれば、社員もできない社員にはあれはダメですとはっきり言いますし、小中高で宿題というものの概念がなったのか不思議で仕方ありません。

ド素人でレベルが低いまま、IT業界に飛び込んだ身分なので感じるのは、ポジティブに言うとIT業界などレベルが低くて周囲はほんと仕事しないし遅いし学ばないし、他社も自社も相当レベルが低いのでうちごときが稼げるのだと思っています。自分からすれば、新規営業、既存営業、マーケ、提案、見積、製作、保守、申請、回収、採用、全部やって休まないから成功できる産業であって、労基に従った働き方したら絶対に上手くいきません、と思いながら仕事しています。

学生の時に流行っている飲食店でバイトしたことありますが、マスターが何十種類の料理を全部作りますし、キャベツ千切りも自分でしますし、仕込みも料理もお昼も夜も全部自分でするので1日100食から200食くらい作ってたように思いますけど、味は美味しいし流行っているし調理も早いしファンのお客さんがいっぱいいたので、経営者はこのようなハードワークでこそ成功できるのだと強い確信があって、今でもその経験が活きています。

仕事時間長いから早く専門家になるんであって、経験を多く積めばプロになるの当たり前で、RPGでも10時間レベルあげを10日やればまあまあ強くなる、ことと、1日16時間仕事するという社員が生まれれば自分と同じように1年必死に仕事すれば「絶対に起業できるし稼げる」と確信できるはずと思うので、この意味でチャレンジが成功しやすいIT業は魅力ありますし、そんなことが可である日本はほんとに豊かな国、司法試験に断念したからこそ強く感じます。

花山法皇は悪性腫瘍が死因だったと言われますが享年41歳、医療発達した今は身分の差異もそれほどないし、先人のおかげでほんと生きやすくなりました。

さて自分の場合

努力だけは上司や先輩に勝つぞ、これさえできなければ新人に存在価値ないと思います。
さらに言えばビジネス世界なので下手すると、取引先から人間以下の扱いを受ける場合もありますし、逆を言えば能力があって意欲もあれば引き立てられやすいのも事実なので、良し悪し抜きにしてわかりやすい業界だと感じますので、理解しておいて損はないと思います。

小学校でさえ下手くそなら控えになるのでサッカーの試合に出れません、努力不足で甘えの多い人にはこの理解が乏しいように思いますが、一本指打法でIT業界に来て今仕事している身分からは「やればできる必ずできる」としか思わないし、運があるとかないとか言ってやらないのはビジネスでは敗北するしか言いようがありません。学生さんは甘えた環境でいいのですけど、180度違う環境にもなるのでマインドチェンジが必要なのですが、今の時代は難しいように思います。

組織に入ったら先輩よりも努力して、期待されていることを把握し全力でチームに貢献してください、土日や寸暇も惜しんで努力しないと仕事に会社についてこれません。

「誰とするか」

事業成功させるにはどんな事業をするか大事ですが「誰とするか」も必要であって、このような感覚が馴染まないと入社時は印象がいい社員でも、能力や意欲の低さから徐々に差異が生まれてきて次第に使えなくなりコミュニケーションコストが相当高くなってしまい、お互いにストレス溜まってしまって長く続かないように思います。過去の経歴や対話を通じてこうなるかどうかの推測はほぼ立つようになりましたが、文系理系とか関係なく職種関係なく「誰とするか」で考えるとできる人は何でもこなして、チームに貢献するものです。

サッカーの日本代表で言えば元キャプテン長谷部選手のような、時と場合にはキーパーもしますし、模範になるような選手は全てを得るものですし、まあどんな企業でも放しません。そしてたまには人材で当たらないと「何をしても無駄だ」という無力感に苛まれますので簡単に心も折れそうになります、使えない、期待できない、対話もできない、指示も聞かない、報告しない、意欲もない、煮ても焼いても食えないものをどうすればいいのかなんてわかるはずもないし、状況がよくなることもないけど結局は自己責任なので猛省が続きますが、経営道の悟りがさらに深まるのでこれもよしです。

備忘録的に言えばこういうときにぼろっと社員にそれとなく話をしてしまうと、「〇〇さんはすごく頑張ってます」と守りにつくか「〇〇さんですか・・」と肯定も否定もしない方向になるかどちらかですが、変に社員の声を聞いても個別最適でしかないので全体最適見えないから、ここはおじさんが現状のサッカー日本代表を語るくらい適当な会話に終始するという理解で、「人は人、うちはうち」でしないと利益が出ない会社になります。特に中小企業は個別最適化だけで正論述べて終わる人が多いので。

● リオオリンピックのPV参照

イエスアイキャンとつぶやいて 心をほんのり落ち着かす ハンデ持っても 強き人たち

もう少し世の中には努力して血のにじむような努力して成し遂げている人がいるのだから、努力や鍛錬から逃げずに言い訳せずに立ち向かえばいいのにと心から思います。
10代後半から20代半ばまで2万時間は勉強に捧げて努力した私からすると、努力の結果の先に未来が確実あるとは言えませんが未来を創るために今頑張らずにいつ頑張る、という話です。

例えば、高卒後専門学校2年で就職、就職2年で他業界に転職しそこも1年で退職、アルバイト生活をしながら現在26歳就職活動中、などと状況を聞く方がいると「君のキャリアは何?若いうちに身につけれるキャリアはどう考えてる?」など全く価値観が合う気がしません。こういった社員と同じ目線で話をしようとしても物事が確かに通じないので致し方ないのですが、社員として価値を提供する側になれないですし、ましてや給料を払う側になると真綿で首を絞められるような地獄の日々が開始します。「何をしても無駄だ」という無力感が長く続くと採用関係も教育関係もいったんストップせざるを得ないのと、だからこそ、1を聞いて2や3理解できる人のありがたみがわかります。

いろいろ直面する課題が多々あってまあ困難なことだらけですが、そうは言ってもこれが零細中小企業の現実でもあるし経営と感じます。

(記載:代表取締役:谷)

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