建築の世界には一級建築士という資格があり、合格までに必要な時間は800時間~1500時間だそうです。合格率は10%程度。
初学者は1500時間かかるでしょうし、経験者でも800時間程度は必要になるというもので、1日3時間勉強で1年かかる程度のものと思えばだいたいあってるかと思います。
ちなみに行政書士試験は700時間~1000時間程度だそうですが、合格率が低い時には2%程度で高い時には15%~20%程度くらいで差が大きいのですが、落ちると1年後になるため勉強量はさらに増えることももちろんあります。
IT系で言えば、ITパスポートは100時間とか、基本情報は50時間~200時間とかでまあ軽いです。なので、最低これくらい取得しろよとか思ってますし、落ちたりする報告聞くとレベルが低いなあ、と呆れてたりもしています。
医者でも歯医者でも弁護士でも資格業なので、1000時間では足りない勉強量と実習を重ねて専門家として業務に取り組みますが、このIT業に関しては業界として全体の改善をしてほしいと思います。
ほんとに適当な人が多くて、採用などでお会いした際に聞くと、通信制でリスキリング50時間頑張っても現場で使えるエンジニアなわけないんです。教育訓練給付で500時間頑張っても、元の素養が悪いとだめだし、そもそもの学ぶ姿勢自体ができてない方も多く本当に人材不足を感じます。前職で何してたの?みたいな人もいれば、うちの社員でも採用後の研修中に「この方は無理だ」と見切った方なども同様です。
高度な専門性ある分野なのだから、そういった資格設定なり認証設定を行ってほしいと切に願います。建築士、弁護士、行政書士、資格あればさすがに多少の信頼が担保できるように、専門家証明になるようなものがあれば社内外でも話をしやすいので。何度かお会いして話して時間を使っているうちに、ぬるいリスキリングや詐欺師はすぐにわかるので嫌悪感が先に出てしまい、こんな時間使わされるから求人会社や派遣会社だけが儲かって、全く無益な世の中なんだわと悲しくなるのです。
発注元の不勉強さも多少はあるとしても、制度がばちっとしたらええのに、と制度側に思うところは多々あります。もちろん制度できても運用側で悪い人やよくない事件が起きることもあるのですが、その数字は減少することでしょう。もぐりのお医者さん、ブラックジャックのように医師でないのに医療行為を行うなどはさすがになくなっている現状、ITで言えば大きい案件なんかでトラブルになって訴訟やってみたいなものを見るにつけ、人材がいないのだろうと人材が育たないのだろうと、派遣会社が儲かって売上1000億円突破とか言ってるのと電車のつり革広告見てたりすると、いろいろおもうところは多々あります。