流れ
◆午前十時 御本社大前の儀
熊野の神々十二神に神饌を供え、祈念する恒例儀式。
◆十一時 大和舞(稚児舞)
稚児による舞の奉納で斎主舞(那瀑の歌)
巫女舞(大直日の歌)
沙庭舞(有馬窟の歌・花窟の歌)
◆十一時三十分 那智の田楽(ユネスコ無形文化遺産)
編木四人、腰太鼓四人・シテテン二人笛方で曲目は二十一節にわけられる。
◆午後〇時十五分 御田植式
木製牛頭・カイガ・エブリ等を持ち、笛・太鼓にあわせて田植歌を歌いながら田をめぐ る。田長(検見)が検分する。
◆一時 扇神輿渡御祭
扇神輿十二体は御本殿前に飾り立てられ、降神の儀を行い、蛇の着物に社導入後の 指に奉供され発興する。
子の使・前駆神職・馬扇・伶人・大松明・扇神輿・神職・総代・随貝
◆一時三十分 扇立神事
伏拝にて第一扇より第十二扇までを扇を開く様に順次立て起こし飾る。 (ここより、大松明・神職は御瀧本に先行する。)
◆一時五十分 一二・三の使発進
カラス帽を冠った神職が、使の松明に火を点じ順次使を出す。
◆二時 御火行事
一・二・三の使が帰着し、使受けと会い答礼の所作を行う。 子の使は扇神輿の方に。 使いの役・使い受け役は松明の火付場に向い大松明に点火する。
十二体の大松明は、順次御瀧本石段を上り、扇神輿を出会い之を清めながら、順次円を 描きつつ石段を下りて引揚げる。
◆ 二時十七分 扇褒神事
御瀧本広場に下り立った扇神輿十二体は、カラス帽を冠った神職が、
結びの松明にかざ した「打松」を古伝の秘事をもって所作を行って、神輿の第八神鏡を打つ。この神事を
終えた扇神輿は御瀧本斎場に入り飾り立てる。
◆ 二時二十分 御瀧本大前の儀
飛瀧神社の大前に神饌を供え、祈念する恒例儀式。
◆ 二時五十分 御田刈式
御本社の田植式につづいた儀式で、鎌をもって田刈歌を歌いながら田をめぐる。
◆ 二時五十五分 那瀑舞
松明を奉持した白装束の地元民が、日の丸の扇子を持って御瀧御幸の歌を唱えて舞う。
けふのでましの あなあら貴と、 瀧の流れもさらさらと
塵も残さず 神風ぞ吹く 神風ぞ吹く。
◆ 三時 扇神輿還御
御瀧本の諸神事を終えた扇神輿は御本社に向う。
◆ 三時三十分 扇神輿還御祭
御瀧本より杉木立の中の旧参道を通り御本社に帰着、御本殿前に飾り立てられた十二体 の扇神輿は、昇神の神事を受け還御の祭事を以って一連の祭典が終了する。